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【看護学科】暑い夏の熱い実習! ~地域在宅看護論実習Ⅰ(1年生)~

2024年09月18日

まだまだ熱中症注意報が世間を賑わしている8月30日。1年生は人生2度目の看護実習をスタートしました。
今回の実習は、地域・在宅看護論実習Ⅰ。病院実習ではありません。すべての人々の身近にある地域に目を向け、幅広く看護の視野を広げる実習です。
まず1年生は、担当教員から実習のオリエンテーションを受けました。オリエンテーションとは、実習に関わる詳細な決まり事や約束事を確認する重要な機会です。





みんな、一生懸命教員の話を聞いていますね。「ちょっと元気ないんじゃない?」と思われた方いますか? 少々元気ない姿に見えるのは、真剣すぎてちょっと疲れてしまっているだけなのです。一年生みんなの心は、外気の気温に負けず熱く燃えています。

この実習初日の午後、私たちの生活を守ってくれている行政の方々に講演会をしていただきました。実習施設に赴く前に、今まで授業で習ってきた「自助(自分のことを自分ですること)」「互助(互いに支え合うこと)」の大切さを、消防署や市役所の方々から学び、改めて学習を深めます。
中央消防署の方からは、消防団の講演をしていただきました。
その中で「『地元愛』が地域を守る」という言葉を伝えていただき、周囲の人や周囲の物事を愛する「地元愛」が互助につながっていくことを1年生は心に刻んでいました。









市役所の地域総務課 地域力推進係の方からは、地域のつながりの大切さを学びました。「皆さんにもできることはある。まずは近所の人と挨拶を交わすこと。そしてその挨拶から二言目につなげてみること」、こういった互助の源となるスキルを学び、1年生は自分たちが地域の一人であることを深く認識し、さっそく実践していきたいと心に誓っていました。
   

 




このように現場で日々奮闘する行政の皆さんから、「自分を守ること、周りの人々を守ること・助け合うこと」、こういった自分たちの身近にある大事な「自助」「互助」について学び、1年生は実習につなげていきました。
そして次週からの臨地実習に備え、みんな準備万端で帰路についたのでした。

……しかし、残念なことが起こりました。

大型台風が日本列島を直撃したのです。「3日間3施設の臨地実習」に行けるはずの1年生でしたが、今回1日目の臨地実習は台風のせいで現地に行けなくなってしまいました。不安と期待で胸を膨らませていた学生はガッカリ肩を落としていたことと思います。 ……の、はずです。

ですが、台風になんて負けてはいられません! 2日目からの臨地実習はみんな意気揚々で臨みました。

実習先は、赤ちゃん・子どものいる保育園や保育所、障害を持つ方が日々通っている施設、高齢者が集う認知症カフェや、定年後地域で活躍する高齢者の人材センター、不登校の人々の居場所となっている施設などなど全13施設あり、その中で1グループ2施設訪れます。(本来は3施設実習の予定でした)
今回の実習施設の中には、今年の24時間テレビで放送された「子ども食堂『なかながや』」さんの近隣にある実習施設(障害者施設)がありました。今までその実習施設は、近くにあったこの子ども食堂があることを知らなかったそうです。メディアを通じて存在を知り、お互いに行事を共有したり、結びつきを強めることができると実習施設の皆さんは考えたそうです。幸いにもこの『なかながや』さんは、24時間テレビの放送後から期間限定で内覧会をしていました。「地域連携」「互助」の視点から、この実習施設の方は内覧会に参加し、『なかながや』の皆さんに挨拶をしにいくとのことで、そのファーストコンタクトの場に学生も一緒に連れて行ってくださいました。



テレビで放送されたとおりに、『なかながや』さんは、おしゃれで機能的な素晴らしい作りでした。HIROMIさんの熟練の技と愛がこもった建物です。

 
    
『なかながや』のボランティアの方が、丁寧に説明をしてくださいました。子どもたちに対する温かいまなざしや、ボランティアに関わることになったいきさつなども教えてくださいました。
地域には、このように温かい真心の矢印を持った人々がたくさんいらっしゃり、互助の種をまいてくださっているのだ、ということを1年生は感じることができ、看護師を目指す自分たちにも何かできるのではないか…と心の内側から何かに突き動かされるような気持ちを抱いていました。

そのほか、それぞれの1年生も貴重な2日間の臨地実習を経験しました。

そして最終日、1年生は再集結し『まとめの会』を行いました。各グループで実習し体験したことを、「①自分自身も地域に暮らす一人②人と人とのつながりの理解と「自助」「互助」の必要性の理解③地域の環境と人々との関係性から見えた健康と暮らし④地域の安全・安心を守るための活動」の4つの視点でまとめます。





まずはグループで学びをまとめました。絵や色ペンを用いながら、自分のグループ以外のみんなに伝わるようにA3用紙にまとめました。

そしていよいよ発表です。









この『まとめの会』を通して、自分たち以外のグループの体験を聞き、自分なりに想像しながら、知りたい! と思ったことを質問しあっています。

1年生一人一人は、各実習施設でいろいろな人々に会い、たくさんのお話しを聞かせていただき、様々な物事を見させていただいたことで、人と人とのつながりの重要性や環境、健康との関連性を学べていました。また、実習施設の皆さまに大切にしていただくことで、人の「温かさ」にも触れていました。「看護師さんが近くにいてくれると本当に安心なんだよ」「頼りにしているのよ」と地域の人々から声をかけてもらった学生もおり、「看護師になりたい!」という思いを一層深めた学生もいました。
看護師として「地域」の視点を持つことで、対象者の看護や地域の人々の健康のために、幅広く温かい看護実践できるようになるはずです。
1年生は、今回の地域・在宅看護論実習Ⅰを経て、その幅広く温かい看護実践への道を一歩を踏み出したのです。
~続く~

2024年9月 河村記