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学校からのお知らせ

鶴嶺高等学校にて「スポーツ講習会」を開催しました

2023年05月10日

高校部活動の応援のために、本校の教員が、スポーツトレーナーの知識と技術をスポーツ関係者の皆様へお伝えしたい。そんな思いから、茅ヶ崎市にある神奈川県立 鶴嶺高等学校の硬式野球部の生徒さんを対象に、「スポーツ講習会」を、5月4日(木祝)同校にて開催しました。当日は、硬式野球部に所属する選手とマネージャーの計33名が参加してくださいました。



講習会では「高校野球選手に多いケガとその予防法」を身につけていただき、高校野球でベストパフォーマンスを発揮できるようにする。その具体的な方法を学んでいただきました。担当は、本校のアスレティックトレーナー教員、三井健太郎先生より説明しました。



<三井 健太郎 先生 プロフィール>
・神奈川衛生学園専門学校 東洋医療総合学科 教務
・はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師
・日本スポーツ協会公認 アスレティックトレーナー
・日本赤十字社 救急法救急員
・健康・体力づくり事業財団認定 健康運動指導士/健康運動実践指導者
・NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(CSCS)
・JATI認定上級トレーニング指導者(JATI-AATI)

そして、神奈川衛生学園専門学校 卒業生の相原涼香先生にもサポートいただきました。
相原先生は鶴嶺高等学校 陸上部出身で、現在OGとして陸上部でトレーナー活動をされています。



まずは、スポーツを支える人「アスレティックトレーナー」の仕事や役割、プロ野球トレーナーの多くが保有する資格「鍼灸マッサージ師」について、データを交えて説明いただきました。
「アスレティックトレーナーは、将来自分の目指している職業なので知ることができて良かったです!」参加された生徒の皆さんは、アスレティックトレーナーの具体的なスポーツとの関わり方にとても興味を持っている様子です。



説明の後は、「高校野球選手に起きやすいケガ」「投球障害の予防法」「自分の体の特徴の把握」について、体を動かしながら、体験とともに知識を身につけていただきました。

高校野球選手に起きやすいケガ
高校のスポーツ部活動では、野球のケガの発生件数が最も高いと言われております。
「肩痛のある選手の割合」「練習中や練習後に痛みのある選手の割合」「傷害(ケガ)発生率は肩・肘・腰の順に多い」など、データを参考してもらい、生徒さんたちには、肘を押して実際に痛みがないかの確認をしてもらいました。



投球障害の予防法」と「自分の体の特徴の把握
スポーツ外傷・傷害予防のポイントを理解してもらいました。
・自己の身体特性を知る
・コンディションを把握し管理する(コンディショニング)
・身体特性に基づいたスポーツやトレーニングを行う
・十分なウォームアップ、クールダウンを行う
・運動強度、運動頻度、運動時間に注意する
・スポーツ傷害を理解した指導者を配置する
・さまざまなスポーツを行う



そして、投球傷害チェックと自己の身体特性を知るために様々な動作を行ってもらいました。それぞれの動作にはポイントを意識してもらいます。

「バンザイ」背筋を伸ばして、バンザイをして耳が見えるかをチェック




「しゃがみこみ」膝の位置を気にしながら、かかとを浮かさずに最後までしゃがめているかをチェック




ここからは2人一組のペアで、パートナーが正しくできているかをチェックします。

「エルボーアップ」四つん這いの状態から、片手を上げ体を捻り、天井を見ることができるかチェック




天井を見ることができない場合は、回旋運動がうまくいかなくなり、投球傷害に影響を及ぼす可能性があります。
自分の体の特徴を把握した後は、回旋運動を改善するために「キャット&ドッグ」の動作を行います。



まずは動作確認のために座ったまま行います。肩甲骨を広げて、両手を伸ばし前後に動かします。



骨盤の動きも同時にチェックします。椅子と自分のおしりに手を入れ、背を伸ばしたり丸めたりします。



確認後は、実際に四つん這いになり「キャット&ドッグ」を行います。
その他にも、投球傷害の予防法について紹介していきました。



今回の講習会は60分間での実施となりました。「高校野球選手に起きやすいケガ」から知っていただき、「投球障害の予防法」と「自分の体の特徴の把握」について学んでいただきました。

参加者アンケートでは、
「野球で、どの様なケガが多いのかを知ることができました。普段から肘、肩、腰を痛めることが多く、自分だけではないと知ることができ安心しました」
「ケガの予防法について学ぶことができました。ストレッチも大事だけど、筋トレも必要ということを知りました」
「自分の体がどれくらい使えていないかや、体が硬いことがとても良くわかりました。また体の硬い所のケアの仕方などを教えていただけました」
「肩甲骨のストレッチ法をあまり知らなかったので、知ることができて良かったです」
「マネージャーとしてケガ予防の事を詳しく知ることができたので、とても満足しました」
などの感想をいただきました。

参加された生徒の皆様には「高校野球選手に多いケガとその予防法」を正しく身につけ、今後の硬式野球部活動で活かし、活躍されることを願っております。

ご参加いただきました、鶴嶺高等学校の生徒の皆様、先生方、誠にありがとうございました。
この場をお借りして、あらためて感謝申し上げます。